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OluOlu通信
009
​2020年1月発行

令和2年もよろしくお願いいたします。

​2019年最後のレッスンも楽しくできました

12月22日に、いつもの品川区特別支援学校の体育館で行われました。

寒くなってきたこの頃、屋内施設を利用できることはとても助かりますね。

 

今回は、体調を崩したお友達も何人かいましたが、一人体験の方も合わせて7名でサッカーをすることができました。

コーチとボランティアスタッフも大勢来てくれましたね。賑やかにレッスンができました!

 

今回の練習メニューは、ラダーから始まりました。久しぶりのラダー。もしかしたら今回が初めての子もいたかもしれません。枠の中に一歩ずつ、ゆっくり行ったり早く行ったり、両足で跳んだり。メニューは色々とありますが、なかなか難しかったでしょうか? いろいろなメニューをこなして、様々な筋肉を使ってください。そうすることでボールを蹴るときの動きにつながると思います。

そして恒例の鬼ごっこ。きゃーきゃー言いながら逃げたり追いかけたり。いつの間にか体も温まりましたね。

ボールを実際に蹴る前に、風船で遊びました。これは、浮いてる風船に狙いを定めて蹴ったり、ヘディングを練習する動作。ゆっくり動く風船といえど、きちんと目で風船を追って、足や頭で当てようと思うとなかなか難しい。でも、楽しいですね。前回と同様、やっぱり笑顔いっぱいなメニューでした。

 

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さて、ボールが登場した途端、みんなの表情が変わります。やっぱりサッカーをする、となるとボールを見る目になりますね。とても良い傾向です。

まずは、前回も練習をしたドリブル練習。チョコチョコとボールに触れながら前へ進みます。どうしてもボールを蹴る力加減が難しくて、ボールを追いかけて走ってしまうこともありますが、みんな上達が早い!

このメニューでは、

1)なるべく細かくボールを触って、体育館の反対側へ移動する

2)終わったら座って、他のお友達を待つ

3)また同じように反対側へ戻る

​4)次の指示があるまで座って待つ

と言う指示がありましたね。みんながこの多くの指示をきちんと聞いて、お友達を待つことができていたのは、とても素晴らしいと思いました。

さて、最後は恒例の「試合」です。

いかにドリブルやパスを上手に使うかがとても難しいですが、ドリブルを使って移動をしようとしている子が多かったですね。大きなプラスな変化です。

次の大きな目標は、お友達にパスをしながら移動すること! これがとても難しい。一つのゴールに向かって移動するのも大変なのに、敵がいっぱい目の前にいるのを避けながらですからね。でも、まず意識をするのが大切です。

​団体スポーツは、仲間と一緒に楽しむものです。少しずつチームメイトを意識しながらゴールを目指せると良いですね。

その一つの方法として、

1)チームメイトの名前を呼び合う

2)良いプレイをしたら「やったー!」などの声を出す、もしくはチームメイトとハイタッチをする

など、声を出して試合を盛り上げることを意識すると良いですね。

2020年の練習も楽しみです。笑顔でいっぱいのOluOluにしていきましょう!!

都立学校活用促進モデル事業 スポーツ体験教室「障がいのある人もない人も誰もが楽しめるスポーツ体験教室 スタッフ養成講習会」に参加してきました!

「障がいのある人もない人も誰もが楽しめるスポーツ講習会」に、ウォークと田中コーチが参加してきました。

 

日本体育大学 スポーツマネジメント学部 の野村一路教授のご指導のもとで、一日研修会。

大学の研究室の学生たちがスタッフとなって講習会がスムーズに運営できるように一生懸命手伝ってくれていました。

 

野村先生は、平成30年度には一般社団法人全日本知的障がい者スポーツ協会会長、平成25年度から31年度には国際知的障害者スポーツ連盟アジア地区執行委員スポーツ協会会長も勤められています。また東京2020のパラリンピックにも関わってらっしゃるので、本当に話題豊富な先生です。

実は、ウォークが野村先生に初めてお会いしたのは、オリンピックパラリンピックのボランティア研修でたまたま横の席に座った先生に、名刺交換をさせていただいたのがきっかけです。

ご縁はどこに転がっているか、わかりませんね。

この講習会の目的は、障がい者スポーツに関わるスタッフのステップアップを目的としていますので、ここで皆さんにその詳細はお伝えしませんが、講習の中で有意義な考え方や情報を得ることができたので、いくつかご紹介したいと思います。

「障がいの有無を問わず、幅広い年齢層にも即し、身体を動かし、運動をして、スポーツに参画し、他者との関わりを通して仲間を作り、有機的なコミュニティを作り出すには、何よりもそれができる環境を作り、企画・運営のできるスタッフの養成が欠かせません。」

と言う基本的な考え方が紹介されました。

1.「障がいのある人もない人も誰もが楽しめるスポーツ体験教室」と講習会のタイトルにもある、「障がいの有無を問わず」と言う言葉について、改めて思ったことがあります。

障がい者スポーツ教室やイベントにおいて、

1)主体となる障がい児・者

2)その家族や友人

3)企画を発案・運営するスタッフ

​4)実施するために集まったスタッフ(多くの場合「ボランティア」と呼ばれます。野村先生は、関係者全ての人たちを「スタッフ」と呼びます。)

の人たちが関わってきます。これら全ての人たちがフルに参加することで、企画・イベントが成り立つわけですね。

これが、「誰もが楽しめる」わけです。

​参加者側だけが一方的に”楽しめる”企画・イベントではなく、参加している側も、企画した側も一緒に楽しむ。そういう気持ちで参加者、スタッフがその場にいる。その雰囲気をみんなで一緒になって作ることを意識して、みんなで楽しめる場になります。

そのことを改めて思い返しました。

OluOluでも、参加者の子どもたち、コーチ、ボランティア、保護者の皆さんも一緒になって楽しんでいる素晴らしいコミュニティが出来上がっていると改めて自信を持ちました。

2.「スポーツ教室の開催」と言う言葉。

この意味を改めて聞いたときに、サッカーのレッスン中にも、OluOlu発信のSNSでも、この通信でも何度か出てきている「継続」と言う言葉。これをいつまでも大切にしたいな、と改めて思いました。

「スポーツ教室の開催」そして参加という形になると、継続性が必須です。

野村先生は、「スポーツ教室」と言うだけで、そこに継続性が出来上がるし、教室が開催されることによっていろいろな人が定期的に集まってコミュニティーが出来上がる、とおっしゃっていました。当たり前のようなことですが、改めて納得させられました。

企画の目的に賛同する人なら誰もが参加できて、継続された集まる場として提供されることによって、新しいコミュニティが形成されるのですね。

3. 交流促進

一瞬聴き慣れない言葉ですが、よく考えると「交流を積極的にすることかな?」と思いつくかと思います。

 

人と人がコミュニケーションを取る場合、まず自己紹介をします。

大体が名字で自己紹介しますね(1)。

そのうちに会話の中で(2)、下の名前で呼ぶ機会ができてくる場合がある(3)。

もっとお互いのことをについて情報交換をする(4)。そして、出会ったコミュニティの外での交流を求めて、LINE交換したり、メールアドレスや電話番号を交換したりする(5)。

と言ういろいろと親しくなるための段階を経るわけです。

スポーツ教室開催中にも同じことが言える。

そして、コミュニティーの中で「交流促進」が行われるのは、決して、一対一だけではなく、参加者、保護者、スタッフ、ボランティアの各カテゴリー間で行われたり、カテゴリーを飛び越えて複雑に行われるわけです。

でも、「交流促進」とは、どこかやっぱり努力をしながらされていくもので、待っているだけでは効果はない。

それが例えば、練習中に、誰かが良いプレーをした場合にはハイタッチをする、とか。パスをするときに相手の名前を呼ぶとかに表れる。色々な形態があります。スタッフ、ボランティアの間でもLINEグループやメールグループが形成されていて、そこで情報が交換されることも、「交流促進」を促すことへつながっています。

これらの「交流促進」について考えて積極的に行っていくことで、コミュニティー内での親近感や仲間意識などが向上されていくことは明らかかと思います。

OluOluも今とってもいい雰囲気で教室が行われていると思っています。子どもたちが今以上にもっと自分を出して、サッカーを楽しんでできるように、「交流促進」と言う視点からもサポートしていきたいなと思いました。

4.最後にオリンピック・パラリンピックに向けて

今年のオリンピック・パラリンピックの開催に向けて、本当に様々なスポーツイベントが開催されています。そして、障がい者スポーツの紹介や体験教室の多さにも目を見張るものがあると思います。

これには、オリンピック・パラリンピック開催をとっかかりとして、期間が終了した後も障がいの有無にかかわらずスポーツをしてもらいたい、と言う国の気持ちも大きいようです。

スポーツ基本法に基づくスポーツ基本計画というものがあります。成人のスポーツ実施率や子供の運動能力を昭和60年代にまで戻したい、などいろいろな目標を掲げている計画です

スポーツをしていない人が、スポーツに取り組むのは、とても大きな一歩と勇気が要ります。その大きな垣根をなるべく取り払って、いろいろな人にスポーツを実施してほしい、という計画です。

具体的な実施率なども挙げられていますが、印象に残るのは、実際にスポーツをする人は当然ですが、それを応援する人、プロのスポーツを観戦する人、イベント等にスタッフとして参加する人たちにも注目をして、あらゆる形生涯を通してスポーツに関わってほしい、とも書かれているところだと思います。

これは、長い目で見た場合、とても有意義な計画になると思いました。お時間のあるときに目を通すと、興味深いかもしれません。

 

師走の忙しい中での参加でしたが、行ってよかったなと思いました。

わかりづらかった説明もあると思いますので、もし何かありましたら、ご連絡をください。できる限りご説明させていただきたいと思います。

意見交換もお待ちしております。

最後に。

​スポーツって素晴らしい!!

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白いジャージが野村教授。一番右は、研究室の今野さん

​お世話になりました!

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